作者のレジス・メサック(1893〜1945)はユダヤ人であり、その没年を合わせて考えればおおよそ見当がつくように、ナチの収容所で死んでいる。そのせいか、彼の作品はみなペシミスティックである。 その例に漏れぬ本作は1934年の作品である。つまり太平洋戦争よりもはるか以前の作品ということになる。恐るべき予言の書ではないだろうか? もっとも実際にその後に起こった事と違う点も少なくはない。イギリスが日本やドイツと組むことはなかったし、最終兵器が発明されることもなかった。最終兵器に近い兵器は現われたが、それを使用したのは日独ではなくアメリカだった。そして世界が滅びることはなかった。 が、戦後の世界はどうだろう? 小説ほど人口が減ってしまうことも科学が衰退してしまうこともなかったが、最近の幼児的暴力性に誘発された短絡的事件、言葉を種とした文化の退化等、あながちこの予言の書が間違っていないように見えるのは私だけだろうか? |
訳者 ヴァン・メール・ル・ピラト |
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